マッシュホールディングス①
今、アパレル業界で最も気を吐いているのがマッシュホールディングスでしょう。
gelato pique、SNIDEL、FRAY I.D、Mila Owenなどを主力とするファッション事業に加え、Cosme Kitchenなどのビューティ事業、フード事業など幅広く展開している企業です。
どうでも良いですが、ファッションブランドが全部サッカー選手の名前に酷似しているのはなんでなんでしょう。ジェラール・ピケ、スナイデル、フレイ、オーウェン‥
売上は右肩上がり。ルミネ新宿のSNIDELのリニューアルでは初日1日で1,875万も売ったとか。凄すぎる。
なぜここまで好調なのか。残念ながら男性なので商品への見立ては誤っているかもしれませんが、私なりの仮説を。
①ポジショニングが絶妙
マッシュホールディングス傘下ブランドの価格帯は決して安くありません。セレクトショップ全盛期のビームスやユナイテッドアローズ、あるいはいわゆるマルイブランドの価格帯です(今の若い人には分からないかも)。
実はこの価格帯ってエアポケットのようになっている感覚で、低価格は超レッドオーシャン、従来このゾーンにいたブランドが上に単価を切り上げるとともに、従来の単価ゾーンにはOEMベースのPBを張ってしまったため「カチッとした場面でも着られるけど手が届く、でもオリジナルなデザイン」というところが空いてしまった。
今割と調子が良い(と思われる)ブランド…MOUSSY/SLY/ENFOLD/MHLなども大体このゾーン。
なのですが企業としてみた時、アパレル企業の多くは価格帯をマルチにしており、上下価格帯が売上・営業利益にネガティブな影響を及ぼしているのではないでしょうか。
マッシュホールディングスにはそれがなく、基本的にこの価格帯。これが大きな要因だと思います。メンズで言えばSTUDIOSのTOKYOBASEも同様です。
➁立地
①の結果なのか、立地が先行して➁なのかは分かりませんが、立地も厳選されており、基本的には大規模ターミナル駅の駅近ファッションビル。
百貨店と郊外SCが沈みゆく中で、唯一強いのが駅からアクセスの良いファッションビル群であることは間違いありません。
どのブランドもルミネやパルコなどの一流ファッションビルばかり出店しています。店舗一覧を並べれば一目瞭然。
これらファッションビルユーザーは百貨店ほどの単価は出せない(出したくない)が、おしゃれが好きなユーザー層のはずで、これに①のポジショニングががっちりハマっているのでしょう。
明日に続きます。