こんさる雑記帳

コンサルタントとして日々の仕事の中で考えたこと、二児の父として毎日の生活の中で思うことなんかを雑にまとめていこうと思います。

ルールが生む非効率

「1%の悪質な客のために、優良な99%のお客さんが割を食うのはおかしい」

 

以前テレビで見た、定額でバッグ借り放題のサービス、ラクサスの社長の言葉です。

 

当初は必ず発生するであろうクレーム対応費用や修繕費を織り込んだ価格設定にしていたようですが、この事実を元にクレーマーや悪質な客は一発で退場させるスタンスとし、価格を安くすることに成功したとのこと。

 

 

これすごく本質的な話で、ごく一部の人間のために、大多数の人が負担を強いられるという構造は至るところで見られます。

 

 

例えば刑務所。ググってパッと出てくる数字なのでかなり古いですが、収容等に係る費用予算が平成18年度は700億円。

 

ちなみに収容されている人数は5万人ほどということなので、人口の0.05%にも満たない一部の人のために大多数が負担を強いられている構造です。

 

ラクサスのように一発退場させれば上記の金額は掛からないわけです。有罪=死刑という構図になることは、あまりに非現実的ですし、私自身そんな世界は望まないですが。

 

 

会社の多くのルールも性悪説に基づいて作られています。

 

例えば立替経費の精算。コーポレートカードを渡せば不要なわけです。

あるいは勤怠管理。管理しないと働かないという前提になっていますよね。

 

細かいのを挙げ出したらキリがありません。レジ締めは社員がやらなきゃいけないとか、全ての支払いに稟議が必要とか、夜22時以降は飲み会禁止とか笑

 

悪いこと、特に個人あるいは組織の存続に危機を及ぼすような事案が発生する度にルールが増えていきます。

 

 

会社の信任に背くような行動をした社員を解雇することが出来れば、全部要らないルールです。そのルールに紐付く業務は大多数の人間にとってやる必要のない業務なわけです。

 

日本の場合解雇が非常に難しいため、企業サイドとしては致し方ない部分もありますが、出来るだけ組織のモラルレベルを維持しながら、出来るだけルールの少ない組織でありたいものです。