色々なメガネを持つことの重要性
今この記事はホワイトバックに黒文字で書かれています。
が、白も黒もあくまで私というフィルターを通して白・黒という認識をしているに過ぎず、私に見えている白・黒と他の人が見えている白・黒が必ずしも同じ色相とは限りません。
色弱の方と話すとよく分かるのですが、私にとっての赤を茶色と認識していたりします。
例えを変えてみます。
「電車の中で子どもがぎゃあぎゃあ騒いでいるにも関わらず、関心を示さない母親がいる」
この事実を目にした時、「何の関心も示さないなんて母親失格だ」と受け取る方もいるでしょう。
しかし子どもの中には干渉されることで逆にうるさくなるという子どももいます。そのような子どもと接点を持ったことがあればそういう子だからこのような対応なのかも知れないと受け取る人もいるでしょう。
あるいは何か茫然自失になるような事柄があり、ショックで何も目に入らない状態なのかも知れないという風に想像することも出来ます。
つまり、受け手の感性や経験、その時点で保有している情報によって、同じ事実であっても見え方が大きく変わりうるということです。
この「見る人によって受け取り方が変わりうる」ということを肚の底から理解しておくことが、コンサルビジネスにおいては非常に重要です。
どれだけエビデンスに根差していても受け手は自分の持っている情報・経験値からしか判断が出来ませんし、どうしても正常性バイアス(無意識に自分の正しさを補強する情報だけをキャッチしてしまう)が働いてしまいます。
本当の意味で相手の立場に立てるか(相手と同じメガネを掛けられるか)が重要であり、そのためには様々なメガネを掛けられるようになる必要があります。
突き詰めるとどれだけの経験を積むか、どれだけ違う価値観と触れ合っているかという点に収斂されるわけで、以前も書いた通り、自分と異なるコミュニティを持つことが大切なのではないでしょうか。
異なるコミュニティについて触れた記事はこちら↓