「近隣客」を区別せよ
どんなビジネスであってもリピーターを作ることは極めて重要です。一方でまだ良い商品・良いサービスがリピーターを作るんだ、という幻想や願望に近い発想をする人が多い気がしています。
自分がよく利用する店を考えてみてください。
- その店は商品が良いでしょうか?
- サービスが良いですか?
おそらく多くの場合、自分の行動圏内にある店舗ではないと思います。そしてそれらの店舗は必ずしも良い商品・サービスではなく、"無難"な店あるいは圧倒的な低価格というパターンが多いのではないでしょうか?
追加で質問です。
- 自分の行動圏と全く異なるにも関わらず定期的に利用している店舗は何店舗ありますか?
- その店舗にはどのくらいの頻度で行っていますか?
よほど来店目的が高い商材(車や宝飾品など)を除き、行動圏と異なる店舗には行かないか、せいぜい年1回というレベルではないでしょうか?
これ、例えば美容院などでもそうで、いかに腕が良く顧客としっかりとした人間関係を構築している美容師であっても地理的に移動してしまうと多くの顧客は離れてしまいます。
ちなみに私個人の話をすれば以前住んでいた両国にあったゴルフバーの店長は圧倒的な人的魅力の人で初回から仲良くなり、両国時代は週1くらいのペースで遊びに行きましたが勝どきに引っ越したことをきっかけに一切行かなくなり、ただの飲み友達(大体中間の月島あたりで飲んでました)になりました。
それほど地理的要因というのは圧倒的に重要なのです。それはどれだけ店なり企業へのロイヤリティが高かろうが変わりません。その他の要因は二の次とまでは言いませんが、遠くの顧客にリソースを投下するくらいであれば近隣客にリソースを振り向けるべきです。