こんさる雑記帳

コンサルタントとして日々の仕事の中で考えたこと、二児の父として毎日の生活の中で思うことなんかを雑にまとめていこうと思います。

出生数について考える③

 昨日は出生数に大きな影響を及ぼす婚姻組数は増やせるかという点を考えてみました。

maple-sunflower.hatenablog.com

 

今日はもう一つの大きな変数である婚姻組数当たりの子ども数を増やせるかを考えてみます。結論から言えば政策次第では婚姻組数よりも伸ばせる可能性があると思っています。

 

 過去記事で触れた通り、重要なのはいかにもう一人生んでもらうかという点になります。この対策は明白で一つが早めに生んでもらうこと(ただしこれは女性の社会進出もあり難しい)、もう一つが子どもにかかるお金の懸念を払しょくしてあげることです。

 

下記は理想の子ども数を持たない理由を妻の年齢別にまとめたアンケートですが、いずれの年代でも金が掛かるが一番の理由になっています。

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ちなみにどのくらい掛かるかご存知でしょうか?

 

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インターネットによる子育て費用に関する調査

https://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/research/cyousa21/net_hiyo/pdf/gaiyou.pdf

 

 

はい、一番お金の掛からない2歳までで年額90万、そこから100万を切ることはなく、中学生になると150万ほど掛かってきます。しかもこれ、1人あたりです。子育てはとてもお金が掛かります。

 

これが、子どもをもう1人持つかどうか考える時に非常に大きなネックになります。うちも世帯所得はそれなりにある方ですが、それでもやはりお金の部分はチラついてしまいます。友人との会話でもこの話は少なからず出て来るので、短期的には金銭援助が非常に有効で、保育園無償化も賛否はありましたが、一つの有効な打ち手だと言えます。

 

が、はっきり言ってインパクトが弱いです。個人的には子どもが生まれたら1名あたり年間100万円を支給するという形がベストだと思っています。そうすれば子どもを持つことによる持ち出しはほぼ無くなるため、確実にもう一人子どもを作るという選択をする家庭が増えます。

 

そのためには年間出生数100万人×100万円=1兆円もの財源が必要になります。

さらに、仮に15歳まで支援を続けるとすれば累積で増えてっちゃうんで途方もない支出になります。毎年100万人ずつ生まれ続けるとしたら15年後には毎年15兆円の支出です。無理やん。

 

と一瞬思うんですが、現在の日本の歳出のうちの社会保障が33兆円。その内訳は医療費12兆、年金12兆、介護3兆、生活保護3兆、子ども・子育て2兆円。医療費と年金で24兆円の方がよっぽど無駄やんけ。

出所)https://www.mof.go.jp/budget/fiscal_condition/related_data/zaisei201804.pdf

 

子どもは国にとって確実にリターンが出る投資です。生涯年収2億(最低水準)とすれば支払う税金はどれだけ少なくても2,000万。それに加えて経済活動をしてくれます。15歳まで毎年100万支出しても1,500万。余裕でペイ。

 

仮に医療費とか削れないとしても、これこそ国債増発だろ、と思うんですけどね。早くそういう過激な(?)政治家に出てきてほしいものです。