こんさる雑記帳

コンサルタントとして日々の仕事の中で考えたこと、二児の父として毎日の生活の中で思うことなんかを雑にまとめていこうと思います。

終わりの始まり?

先日こんなニュースが。

headlines.yahoo.co.jp

 

大きく時代が動きそうで中堅社会人の私個人の視点では歓迎されるべきニュースだと思っています。

 

記事内にも触れられている通り、中途採用5割は終身雇用の見直しとセットになっているとのことで少なくとも短期的には良い効果をもたらすものになるでしょう。

 

まず第一にトヨタレベルが中途採用を強化するとなると全般的に中途採用マーケットが盛り上がり、全体的な条件の引き上げに繋がる点。

 

もう一つはいわゆる成果主義の強化により企業単位での生産性が引き上がる点です。

 

 

一方でこれは特に若年層にとって非常に危うい要素も孕んでいます。

 

IT化を背景に頭数という意味での人員数は不必要になっている中で中途採用の割合を上げるということは、新卒を減らすということとほぼイコールです。

 

日本の新卒一括採用は賛否はありますが、マクロに見れば財務的余力を持つ大企業が未経験の学生に基本的なビジネスの立ち振る舞いを教える教育機能を有償で果たしてくれていた側面があるわけです。

 

トヨタがこの方向に舵を切るということは必然他社も追随することになるわけですから、この教育コストを誰が負担してくれるのか?というのが大きな問題になるのは時間の問題でしょう。

 

端的に言えば一定以上のスキル・経験を持たない学生は欧米のように仕事(特に正社員)に就けなくなってきます。

 

必然的に高度な知識・スキルを求められない、かつ人手が必要な小売や飲食、サービス業が主要な就職口となりそうですが、これらの業界ではなかなか異業種で使えるスキルが身に付かないため、転職時に苦労することになるでしょう。

 

運良く新卒で良い企業に入ることが出来れば今よりも確実に条件は良くなっているでしょうが、それが出来なければかなりハードな現実が待っていそうです。

 

それを避けるためには学生時代から高く意識を持ち行動することが求められます。自分の時代から考えると非常に厳しい時代ですが、自分の子どもたちにはそんな時代を生き抜けるような子どもに育って欲しいものです。