むずかしいことをやさしく
むずかしいことをやさしく
やさしいことをふかく
ふかいことをゆかいに
ゆかいなことをまじめに
まじめなことをだらしなく
だらしないことをまっすぐに
まっすぐなことをひかえめに
ひかえめなことをわくわくと
わくわくすることをさりげなく
さりげないことをはっきりと
作家である井上ひさしさんが座右の銘としていた言葉で、昔この言葉を知った時から非常に大切にしている言葉です。
コンサルティングという仕事はクライアントの現状を把握した上で、限られたリソースを活用して最も有効な方向に導いていく仕事であり、その過程においてクライアントの組織をグリップし動かす必要があります。
そのために言葉・表現は極めて重要で、上記の言葉は重要な要素を全て含んでいるものだと考えています。
私たちの言葉は、相手が理解し、肚落ちし、モチベートされて初めて意味を持ちます。相手が理解できていなければ伝わったとは言えませんし、伝わったとしても肚落ちしてモチベートされなければ行動には至りません。
そのためには出来るだけ平易に簡潔に、とは言えワクワクとするようなことを話せなければいけませんし、それを伝えるのに最も相応しい空気感を作るということも重要です。必ずしも会議室で伝えることが良いわけではないわけです。
これは経営者も同様で、特に創業者の多くが非常に話が上手いのも、日々の言葉の一言一句に非常に注意を払っているからだと思います。
しかしこれが非常に難しい。
コンサルでは「むずかしいことをやさしく」という1行目から出来ない若手も多くいます。この原因はちゃんと頭の中で整理がついていないこと、整理された情報を正しくアウトプットする回路が出来ていないことの2点でしょう。
アウトプットをすればするほど痛感しますが、私の体感としては、自分の頭の中(インプット)を100とした時に、文字でアウトプット出来るのは数十程度です。
こればかりは近道はないと思いますので、これからも
①インプットを増やす(100を200、300にする)
➁アウトプットの出力を上げる(100からアウトプット出来るのを10から20、30にする)
ことを意識しながら日々鍛錬を積みたいと思います。