ノルマの何が悪い?
日本郵政グループが揺れていますね。
発端になったのは夏にメディアを騒がせたかんぽの不正販売問題。顧客に不利益をもたらすような販売をしていたっていう話ですね。
それに対して、日本郵便はなぜか物販のノルマを廃止する方針を打ち出していました(にも関わらず実体としてはまだ残っている、というのも叩かれていますね)。
ちなみに最近金融庁長官が各金融機関に過剰なノルマを見直すとともに、営業ノルマ以外の目標設定を提案。
東芝の"チャレンジ"問題の時と同様、過酷なノルマが悪い…みたいな論調になっているメディアが多いように感じますが、これは単純なパワハラの問題であり、ノルマ問題は論点のすり替えにしか見えません。
ノルマというとネガティブな印象を持つ人が多いですが、ポジティブな言い方をすれば数値目標です。営業部門において数値目標が無いなんてあり得ません。
特に全国で多数の営業人員を抱える組織において最大の論点は「意識レベル・モチベーションの低い人材をどうパフォームさせるか」です。日本は海外と異なり解雇が実質的に出来ないため、海外であればクビになるような人材(ローパフォーマー)もうまくモチベートさせながら一定以上のパフォーマンスを出さなければなりません。
放っておいてもモチベーション高く働く(であろう)国家公務員のキャリアとは人種が違うわけです。そのために必ず必要になるのが、アメとムチ。すなわち目標と成果報酬です。
にも拘わらずなぜここまでノルマ=悪というような構図にされてしまうのでしょうか。
個人的には昨今の働き方改革やコンプライアンス強化含めて、企業の競争力を削ぐ方向にしか進んでいないように思います。もちろんこれらは推進すべきですが、解雇規制の緩和とセットであるべきです。
パフォーマンスの悪い人間をキックアウト出来る形にすれば、放っておいても企業は優秀な人材の確保・定着のために環境整備をするでしょう。厳しすぎるノルマや恫喝なんて不要になります。
若い世代のためにも、早くこのあたりに手を付けて頂きたいものです。。。