メディアの店舗化、店舗のメディア化
経済産業省に拠れば日本のBtoCのEC化率は6.22%まで上がってきています。
当たり前ですが右肩上がり。日本全国でこの数字ですから、若年層に限ってみれば20-30%くらい行っててもおかしくなさそうな水準です。当然ですが、まだまだ伸びていくでしょう。
経済産業省 平成30年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)
https://www.meti.go.jp/press/2019/05/20190516002/20190516002-1.pdf
ライブコマースをはじめ新たなECの形も続々と出てきていますし、最近ではこんな記事もありました。
行くとこまで行ったなという感じですが、いわゆるプロダクトプレースメントに購入機能を付けるという極めて自然な流れです。大きな流れで言えば、今後メディアはどんどん店舗化していくと思います。
実は私も以前やっていたドラマのプロダクトプレースメント(と思われる)でまだ当時日本未上陸だったBALR.というブランドをググった記憶があります。
※元サッカーオランダ代表ファンデルヴィールのブランドで格好良いです。
BALR.(ボーラー)日本公式サイト – BALR. Japan Official Store
ECも含めメディアの店舗化が進む中、対する店舗(小売り側)はどうかというと、ただただ守勢に回っている印象で、なかなか面白い事例がないのですが、中国で非常に面白い動きが出てきています。
アリババが買収した百貨店、インタイムについての記事です。
これからの小売店が目指すべき形の一つだと思います。
"オムニチャネル"というちっぽけな話ではなく、まさに店舗のプラットフォーム化、もっと言えば店舗のメディア化です。
デジタルの世界の競争が激しくなればなるほど、認知獲得の戦いに進んでいくわけですが、その戦いにおいて重要なキーになるのはリアル接点だと思います。自社サービスに興味・関心の低い層に接触し、顧客化することにおいてはデジタルよりもリアルの方が効率的だからです。
リアル店舗の一番の資産は来店客(未購入客も含めて)です。ただ「商品を売る」にとどまらず、「どうすれば顧客を資産化しメディアとしての価値を出せるかというのを考える」という視点も必要なのではないでしょうか。