こんさる雑記帳

コンサルタントとして日々の仕事の中で考えたこと、二児の父として毎日の生活の中で思うことなんかを雑にまとめていこうと思います。

もしも大塚家具の社長だったら①

大塚家具の不振が止まらないようです。

毎月5億円が流出する大塚家具の超危機的状況(プレジデントオンライン) - Yahoo!ニュース

 

記事の中には今後は外商とネット通販に注力するとありますが、果たしてうまくいくのでしょうか?

 

私がもし大塚家具の社長だったらという目線で考えてみます。

 

そもそも不振の要因は?

ニトリに取られたなんて話がありますが、絶対ウソです。所得格差の広がりによってマスが地盤沈下したのは事実でしょうが、そもそも大塚家具のメイン顧客は都内近郊のアッパーマスです。都内においてはアッパーマスは増えており、マーケット的にはポジティブなはず。

 

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ではなぜ苦しいのか。個人的には住環境の変化に対応出来なかった事が大きいと思います。

 

核家族化への対応

大塚家具の品揃えは、DINKSや子ども1人世帯よりも旧来型のファミリー層(子ども2人や3人)向けのように見えます。

 

あくまでECでの比較になりますが、2人用テーブルで言えばニトリが103件、大塚家具は46件です。

 

核家族化への対応が遅れているように見えます。

 

②非持家層への対応

①と若干被りますが、非持家層やマンション世帯において、デカい家具は不要です。

(そしてこの層が増えています)

 

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特に非持家層(賃貸派)にとっては引っ越しの際のリスクになります(間取りや搬入経路の問題)。

 

③古い常連客に引きづられてしまった

久美子社長に代わる前から業績は悪かったわけですが、常連客(持家層)に引きづられ①・②に対応しなかった事が大きな要因ではないでしょうか。

 

そもそもEC売上が高々4億円弱(ちなみにニトリは389億円)という事実を見るに、結局のところECユーザー(比較的若い層)を取りきれなかったということが推察されます。

 

④ブランドを自ら既存した

マンツーマンで高品質な接客を行うという従来の強みに見切りをつけ、気軽に来店出来る方向に舵を切ってしまったことがブランドを大きく既存してしまったと考えています。

 

これにより従来からの顧客はチープになったと受け取りますし、とは言え大塚家具を訪れたことのないユーザーからすれば、やはり行きづらいですし、単価も高く感じてしまいます。

 

苦肉の策なのか、在庫処分セールみたいなことをしていましたが、これが決定打になったのではないかと思います。

 

大塚家具ほどのブランド、唯一無二のポジショニングを崩してしまいました。

 

しかしまだまだ相対的な強みはありますし、打ち手はあるのではないでしょうか。

 

明日以降、思うことを書いてみたいと思います。