アンテナを立てる
「人間の行動の95%は無意識」とも言われますが、マーケティングに関わる人間は深く理解しておくべき言葉の一つだと思います。
多くの人が多くの行動を無意識下に行なっています。
- いつもの道を通る
- いつもの改札を通る
- いつもの車両ドアに乗る
などは典型的な例ですね。
習慣と言われるもののほとんどは無意識です。
マーケティングをやる際には、これを前提にいかに無意識な消費者に気付いてもらうかという思想でやらなければなりません。
逆にマーケティングに携わる人間としては、出来るだけ無意識の時間を減らすべきだと考えています。常になぜ自分がそのような行動を取ったかを自己認識すべきですし、他者の行動の理由にも想像を膨らます癖付けをすべきです。それはインプットの差となり、そのままアウトプットの差となります。
では無意識を無くすために何をするべきか、特に若い頃に私が心掛けていたのは3点です。
①ルーティンを作らない
意思決定の精度を高めるためには意思決定する項目自体を減らすべきというのが通説であり、実際その通りだとは思います。
(スティーブ・ジョブズがいつも同じ服だったのは有名な話ですね)
一方でルーティンとはある意味で意図的に意識のスイッチをオフにすることであり、情報を遮断する所作になります。
意思決定の場面の少ない若手のうちはむしろ様々な情報に触れるべきであり、ルーティンを作らない方が良いというのが私の考えです。
通勤経路も乗る電車も毎日変えるくらいのスタンスでちょうど良いと思います。
②様々な人と関わる
これは繰り返し述べていますが、無意識な所作は自分でも気づきづらいことも多いため、自分と視座の違う人と関わることによって気付きを得ることが少なくありません。
違う立場、違う業界の人と積極的に関わるべきです。
③知らない場所に行く
②に近しいですが、海外旅行や自分では行かないような店に行ったりすることを私が奨励しているのは自分の当たり前が当たり前ではないことに気付かされるからです。
ただし、ただの観光ではあまり意味がありません。旅行であれば出来るだけ現地の人と同じ目線で過ごすべきです。
冒頭書いた通り、多くの人は多くの時間を無意識に過ごしています。この時間を少しでも意識的にしアンテナを立てることで、ライバルから抜きん出ることが出来るのではないでしょうか。