日本の広告費
問題です。
日本の広告費は増加しているでしょうか?
それとも減少しているでしょうか?
少し考えてみてください。
はい、正解は「増加している」です。
広告不況だとか広告代理店はオワコンだとかいう情報を鵜呑みにしていて、意外に思われる方も少なくないのではないでしょうか。
ファクトを抑えるって大事ですね。
ちなみに下記がここ10年ちょっとの日本の広告費の推移です。
リーマンショックで大幅減となりましたが、2011年を底に回復基調でリーマン直後まで回復してきています。
広告不況と言われているのはいわゆる四大メディアに限った現象で、インターネット広告の急激な増加により広告費全体は拡大していると言って良いと思います。
(ちなみにピークは2007年の7兆円)
2000年初頭くらいまでは、四大メディアの市場減をインターネット広告では吸収できないとする向きも多くありましたが、結果としては吸収してしまいそうです。
単純にスマホの普及等といった要因もありますが(そしてこれが一番大きいですが)、ポイントとしては下記3点だと思っています。
1. アンバンドリング(枠の細分化)
四大メディアは広告枠を細分化するということが基本的には出来ません。しかしインターネット広告の領域ではターゲットごとに広告を出し分けることが可能になりました。
これまで1つの枠を1社に売っていたのが、1つの枠を10社に売れるという構図が可能になったわけで、実質的に広告枠が増える形となりました。
2.RTB(Real-Time Bidding)
インプレッション(表示)に対してリアルタイムで入札を行うことが可能になりました。インターネット広告は従来の広告よりも費用対効果が見えやすいことも相まり、結果としてCPAの上限に近づいていく形になります。これが単価アップに寄与しています。
3.メディアの多様化
これまではメディアになりえなかったものがどんどんとメディア化していく流れになっています。スマホとSNSの普及によってさらにその傾向に拍車が掛かっていますが、まだまだこの勢いは続いていくと思います。
まだまだインターネット広告は拡大の一途を辿ると思いますが、一方でこれからの広告は従来とは少し変わった形になっていくのではないかと思っています。
これについてはまた機会を改めて考えてみたいと思います。