すなばとスタバ
鳥取県と言われるとすなば珈琲の名前が浮かぶ人も少なくないのではないでしょうか。
今回の旅行でもスタバを見ることはありませんでしたがすなば珈琲は3回ほど利用しました。
ちなみに鳥取県の調査によると鳥取県に関する話題で想起するもの一位、認知している観光地で四位となっており、まさに鳥取を代表するコンテンツです。
すなば珈琲と言えば、スタバの鳥取県初出店のニュースとともに「大ピンチ」として取り上げられて有名になったイメージで、鳥取県では元々人気だったカフェかと思っていましたが、実はすごく歴史が浅く、初出店は2014年。
鳥取県知事が「スタバは無いけど日本一の砂場がある」と発言したのが2012年、スタバが唯一出店していない県になったのが2013年(この年島根県に出店)なので、実はスタバが無いことが話題になってから仕掛けているんですね。
まだ数店舗で鳥取県を代表するレベルでもなかったであろうすなば珈琲が、スタバの鳥取初出店に合わせて「大ピンチキャンペーン」を仕掛けたわけです。店舗名のすなば珈琲も当然スタバを意識して付けたものでしょう。PRがうますぎる。
ホームページも秀逸です。年表も載っています。
運営会社は地場の飲食業らしいですが、PRからの展開も鮮やかすぎます。
マスコミでのPR→全国で催事出店→認知向上→お土産展開という流れ。
ただの飲食業では店舗数を増やす以外になかなかスケールさせるのは難しいですが、すなば珈琲は土産も展開しており、県内の様々な店舗で取り扱われています。
ちなみに店舗数もスタバ4店舗、タリーズ2店舗、ドトール3店舗に対して、すなば珈琲は10店舗。店舗数でも1位(おそらく)。そりゃこれだけ認知されてれば引く手数多ですよね。
函館のラッキーピエロや大阪新世界のHASSINなど地方で大企業資本を寄せ付けずうまくやっている会社は他にもありますが、飲食業のオペレーションとは全然別の観点で強力に差別化されているという意味では唯一無二ではないでしょうか。
この一連の仕掛け人の方に直接話を聞いてみたいものです。