水木しげるロード
引き続きの鳥取県ネタですが、鳥取県を代表する観光地であり、地方商店街の活性化事例として水木しげるロードがあります。
境港出身でゲゲゲの鬼太郎および悪魔くんの著者である水木しげる氏全面協力の元成り立っている商店街ですが、地方商店街の活性化事例として学ぶべき点が少なくないと思っています。
直近の観光客入込客は274万人。前年比30%アップ。ピークは350万人超だったことを考えればダウントレンドであることは否めませんが、それでも鳥取県を代表する観光地になっています。
(先日記載した通り、鳥取砂丘は300万人であり、勝るとも劣らない数字)
再現性の問題はありつつも、人気を博している理由を挙げてみると
①強力なコンテンツ
ゲゲゲの鬼太郎がどこまでコンテンツとして強力なのかというのは議論の余地はありますが、とは言え観光客を引き付ける要因になっていることは間違いありません。
②①を低コストで調達出来たこと
水木しげる氏への著作権料の払いはゼロ。水木しげるロードの観光の目玉でもある妖怪像はスポンサーを募りかなりの低コストで調達出来ています。
③行政のコミットメント
銅像もそうですが、妖怪影絵や目玉のオヤジの街灯など、行政が強いコミットメントをし、盛り立てようとしています。反対意見もあったでしょうが、押し切った行政が素晴らしい。
④商店街を巻き込めたこと
実際に行ってみて素晴らしいなと思った一番の理由がコレです。商店街の店舗一軒一軒は通常個別最適になり、似たような土産物屋が軒を連ねるのか一般的ですが、水木しげるロードの店舗は各店が既存の商売の延長線上で展開しており、それぞれに個性があります。
また鬼太郎をモチーフにした商品開発も、通常であれば「売れないから嫌だ」となるところですが、商店街全体最適を前提に各店が盛り上げています。
こんなの絶対売れないだろうに。
以前も全体最適でなければ観光地の活性化は難しいというエントリを書きましたが、まさに全体最適な視点で活性化している良い事例ではないでしょうか。