こんさる雑記帳

コンサルタントとして日々の仕事の中で考えたこと、二児の父として毎日の生活の中で思うことなんかを雑にまとめていこうと思います。

センスの正体

センスという言葉を聞くと多くの人が先天的に与えられた才能と同義で受け取るのではないでしょうか。

 

特にファッションやデザイン、スポーツの世界などではそういう捉えられ方をしているように思いますが、私は少し違うと考えています。

 

くまもんのキャラクターデザイン等で有名なクリエイティブディレクター水野学氏の著書でそのものズバリ「センスは知識から始まる」という本があります。

 

その著書の中で氏は「センスとは知識の集積である」とし、センスの敵として主観を挙げ、知識の蓄積に有効な手法として①王道を抑える②流行を抑える③共通項を考えるの3点を挙げています。(詳細は書籍をご覧頂ければと思います)

 

私もほぼ同じ考えです。先天的な才能を100%否定するわけではありませんが、その先天性は一流と超一流を分けるものであって一流と二流を隔てるものではありません。

 

10,000時間理論というものがありますが、どんな人でも一定量の経験と知識を身に付ければ誰でもセンスは身に付きます。

(ただし思考を停止させ出来ることだけを何度繰り返してもダメです)

 

オシャレな人だって生まれつきオシャレだったわけではないのです。

 

色彩感覚に先天的な差異はあるかも知れませんが、どちらかと言えば、親をはじめとした周りの大人達が子どもの色彩感覚を褒めることで色彩に関わること(例えば塗り絵やお絵描き)に費やす時間量が増えたということの方がより重要なのではないでしょうか。

 

ビジネスにおいても数値感覚がない、顧客感覚がないみたいな文脈でセンスの話になることがありますが、これも同様で経験量が足りないだけです。

 

センスとは経験・知識が蓄積したことによる暗黙知。センスが無いと自分で言ってしまうなんて論外。仮に言われるようなことがあっても伸び代がある、と考えるくらいでちょうど良いのではないでしょうか。