組織をダメにする方法
Simple Sabotage Field Manual をご存知でしょうか。第二次世界大戦時にアメリカ諜報部門でありCIAの前身Office of Strategic Servicesが作成したとされる資料です。
下記、CIAのサイト内PDFへのリンク(今回の記事はP28以降に触れています)
一時期日本でも話題になりましたが、いわゆる敵性国家の弱体化を図るために活動する諜報員向けのマニュアルとされています。その概略は下記の通り。なお3.Office Workersと4.Enployeesは個人的にあまり好きじゃないので端折りました。興味ある人は上記リンクをご覧ください。
1.Organizations and Conferences
- 何事も指揮命令系統を守り、意思決定を早めるためのショートカットを決して許すな
- 発言は出来るだけ長々と繰り返し同じ内容を話せ
- 可能な限り全て委員会を通し”熟慮せよ"、なお委員会は最低5名以上とせよ
- 本質的ではない問題を頻繁に採り上げよ
- 過去の議論を蒸し返せ
- 後々面倒なことが発生することを回避できるよう周りの者に合理的であること、注意深くあることを促せ
- 自分たちのやろうとしていることが、本当に自分たちの管轄か、上層部の意向に沿っているか、常に疑問視せよ
2.Managers and supervisors
- 重要でないものこそは完璧な仕上がりにこだわれ
- やるべき重要な業務がある時にこそ会議を行え
- もっともらしい理由を付けてペーパーワークを増やせ
- 作業の割り振りは重要度の低いものから行い、重要な仕事には主要な作業者をアレンジするな
- 業務の承認を複雑化せよ、1人で承認出来ることでも3人以上で承認せよ
となかなか含蓄ある内容です。いわゆる大企業病を作ることに重きを置いています。自分の会社を思い描いた時に一つも心当たりがないという人は少ないのではないでしょうか。
私自身も上記のようなことをしないよう常に意識しておきたいものです。