書店について考える①
ちょっと古い記事ですが、六本木の青山ブックセンター跡地の書店が入場料を取るモデルに変えた結果めちゃくちゃ繁盛しているという話。
日販、入場料を取る書店が大入り「本はまだ売れる」:日経ビジネス電子版
入場料1,500円でコーヒーは飲み放題。
私自身、オフィスでなく外で仕事をすることが好きなのですが、そのテのいわゆるノマドにはありがたい業態です。
(まぁそれでも高いので頻繁に使うことはないでしょうが)
が、これが本質的に書店の危機を打開するものかというとそういうことではないでしょう。
この業態は書店ではなく、言うなれば知的漫画喫茶、あるいは非会員制コワーキングスペース。本が好きで集まるというよりも、スペースを求めてくる人の方が多いのではないでしょうか。
もちろんデザイン関係などクリエイターが書籍を見ながらというのもあるとは思いますが、出店可能な商圏がかなり限定されてしまいます。
また本屋でありながら空間で戦うというコンセプトはこれまで成功例がありません。
心地よい空間を作り自由に書籍を読んでもらうというコンセプト(蔦屋書店の原型とも言えますね)で一時期もてはやされたBarnes&Nobleのその後を見ても、いかに苦しい戦いになるかというのは想像に難くありません。
まぁ強いて言えばBOOK AND BEDでしょうかね。
ただ、これも書店の発展系というよりはホテルの発展系であり全国に17,000軒超もある書店ビジネスの解とはならないばかりか、大都市圏の宿泊需要があるエリアでなければ厳しいでしょう。
BOOK AND BEDも赤羽のオープンから5年ほど経つかと思いますがまだ6店舗に留まっています。
では書店というビジネスの解としてどんなことが考えられるのか、明日、私なりの仮説を書き下してみようと思います。